行列 が表すもの

2×2の行列は、空間全体の変形ルールを定義している。この行列が具体的にどのような操作を行っているかは、標準基底ベクトル(座標の基準となる基本ベクトル)が「変換後にどこへ移動するか」を見ることで完全に理解できる。

基底ベクトルの移動

2次元空間の基準となる2つの基底ベクトルを とする。

  • (横方向の基準)

  • (縦方向の基準)

行列 をこれらのベクトルに掛け合わせると、それぞれの行き先は行列の「列」そのものになる。

  • 基底 の行き先(第1列)

    ※メモの「[a, b]」を行列の縦ベクトル(列)として解釈し、第1列を としています。基底 へ移動する。

  • 基底 の行き先(第2列)

    基底 へ移動する。

💡 結論(一次変換の本質的な見方)

任意の行列による線形変換とは、「基準となる基底ベクトル を、行列の各列のベクトルへ引っ張って移動させる操作」に他ならない。

空間上の他のすべてのベクトルは、この が移動した後の位置(新しいグリッド)に合わせて、等比的に連動して移動することになる。そのため、基底ベクトルの行き先さえ追えば、行列が空間をどう変形させたかが一目でわかる。

以下のシミュレータを使って、行列の各成分()の値を動かし、空間全体がどのように線形変換されるかを視覚的に確かめてみてください。基底ベクトル の行き先(矢印の先端)に注目すると、行列が表す変形の意味がより深く理解できます。